七夕。
星に願いを、2人に祈りを。天の川のあの話を、どれだけの人が知っているのだろうか。いつから、語られているのか。
僕は信じていた。自分は、自分の思う凄い人と、なんの遜色も無く、いつか必ず輝くのだと。盲信し、懇願し、努力した。
私の希望はただ一つで、それは健康に死ぬこと。病気もせず、怪我もなく、レールの上を散歩する様な人生を望んでいた。その為に、運動をし、野菜も食べ、しっかり眠った。
信じた未来なんて、神様の小指に引っかかった小枝みたいに、容易く振り払われるものだと知らなかった。
あの、七夕の日に使った一生のお願いは、なんの効果も持たなかった。
全て、救うのは人で、落ちるのも人で、自分だった。
僕は、目を背け、ただ自分を諦めた。私は、1人の医者に助けられ、今生きている。この差異。
星に願いを。人に運命を。己に信条を。
ただそれだけを、渇望する。
7/7/2024, 2:54:43 PM