NoName

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朝、早くに目が覚めた
太陽は半分ほどしか顔を出していない
顔を顰(しか)めながら思う
あと2時間は眠れたのに…と

ベッドからはみ出すほど思い切り伸びをして
ふっと脱力をして体を投げ出す

ああ… 一人だ…

世間から切り取られ
世界に一人だけ存在しているような感覚
それはここで暮らし始めてから
時折り感じるようになった
浮遊するような 揺らいでいるような
まるで水の中にいるような感覚
それらが不思議と僕を包み込んでくれているようだった

そうしているうちに
また眠気が襲ってくる
逆らわずに身を任せれば
ゆっくりと水底へと沈んでいった…

8/1/2024, 5:38:11 AM