雨子

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夏の暑さがなりを潜めて、日が短くなって。
少しだけ涼しくなった風が君の季節の終わりを告げていた。

多分これからもっと寒くなって、君は半袖半ズボンから長袖長ズボンに変わって、なんなら上着とかも羽織ってしまうのかな。
君のその健康的な肌が隠れてしまうのは少し残念だったりする。

だけど秋は美味しい食べ物がいっぱいだから、俺の作ったご飯を美味しいって食べてくれるのも悪くは無いのかもしれない。

だけどやっぱりこんがり肌が惜しくって。
来年の夏も一番に日焼けした姿見たいなって言ったら「再来年からは?」って剥いた栗を差し出しながら、当たり前のように呟く君。

ぐいぐい押し付けられるそれを食べながら、先の事を考える。これから何回も何回も巡る季節の中、君の笑顔は変わらず俺の心の大半を占めているだろうし、すぐ繋げる距離にある手に安堵するだろう。

来年も、再来年も隣に居ていい理由が俺にはあるわけで。

『秋🍁』

9/26/2023, 10:51:35 AM