繋がってるよ。ずっと、ずっとね。
「はなれたくないなぁ」
舌ったらずな言葉が耳をくすぐる。
甘ったるい猫撫で声。ベッドの上でしか聴けない声。
「じゃあまだこのままでいる?」
含み笑いで尋ねてみると、わかってるくせにと拗ねた顔をしてみせる。
「じれったいシゲキじゃモノ足んないのぉ。いっぱいいっぱい、たぁっぷりの愛を注いで?」
蠱惑的な笑みを浮かべてゆるゆるとうねりながら強請るように熱情を搾り上げる様は、正に悪魔的。
堪えようと耐える姿を嘲笑うかのようにぎゅうぎゅうと締め付けて離さないかと思えば、急に力を抜いてぺったりと全身でもたれかかってきたので、その緩急にとうとう陥落した。
「あー…どくどくしてるー…」
耳元と下半身のどちらのことを言っているのか、それとも両方なのかはわからない。
わかっているのは、これでおしまいということだけ。
「はい、じゃあおしまい。次またお金出来たら予約ちょーだいね」
あっさり身体を離して簡単に身支度を整えると、からりと何事もなかった顔で笑う。
「心を込めた接客が自慢の信頼と実績のサービス業なので心はあげられないけど、お金がある限りずっとずっと繋がってるあげられるからね」
『心と心』『愛を注いで』
12/13/2023, 3:38:44 PM