「最初から決まっていた」
最初から、決まっていたんだ。
私が、この家に生まれるということが。
過去もそうだった。
死んでは、この家に生まれての繰り返しだった。
今のお母さんが、生まれ変わる時にはひいおばあさんになっていた。
私の名前は毎回変わった。
マリアからリオへリオからナターシャへそれよりも、もっとある。
今の名前は、ハナだ。
私の死に方は、ほぼひどい死に方だった。
マリアのときは病気、リオのときは寿命、ナターシャのときは事故。
今は、姉のライムから階段に落とされそうになった。
だけど、私はすぐに避け姉のライムが落ちていった。
ライムは泣いている。
私は、泣かなかった。
使用人が何人も来て、ライムを手当室に連れて行った。
使用人は、私を異常者だと思っている。
私は、何回も生き返っているうちに感情が薄くなっていった。
そんなところを見て、私の母リーナが医者を読んだ。
医者は、あれこれ聞いてきた。
例えば、「君のお名前は?」とか「今何歳?」などを聞かれた。
私は、スラスラと答えた。
「私の名前はナター…ハナ。」
「年齢は、31さ…8歳。」
医者は不思議そうな顔をしていた。
私の娘、そして私のお母さんは震えていた。
私の娘のリーナは、私に聞いてきた。
「ハナ、なんでひいお祖母様の名前やなくなった年を言おうとしたの?」
私は、「だって、私はナターシャの生まれ変わりだもん」
「!?いい加減にしなさい!」
鋭い痛みが、私の頬へ伝ってきた。
「何なのよ!そんなこと言うんだったら、ひいお祖母様が私を生んだ年と日にちを言ってみなさいよ!」
私は答えた。
「私がリーナを産んだ歳は21歳。あなたが生まれた日は、2月3日21時5分でしょう。」
「…。本当なの?」
「そうよ。」
「お母様ごめんなさい。お母様のことぶっちゃった。」
「そうね。」
「これからは、気をつけなさい。」
こんな事が何回も繰り返された。
娘、息子達はそこから、直していった。
もともと、家族は評判が悪かった。
でも、今はもう評判は悪くない。
私は、ハナでこの家族の生まれ変わりが終わった。
8/7/2023, 3:01:14 PM