此処

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朝には食パンと紅茶を飲む君。

僕がおきるころには、優雅に朝食を嗜んでいる。
(食パンだから、いかんせん庶民的だけれど…)

「おは」
「おは。また紅茶なの」
「うん」
「飽きない?」
「飽きてる。飽きることにも飽きてる」
「うん…?どういうこと?」
「世の中知らなくていいことは多いわ」
「てきとーだなあ」

「え?ていうか飽きるの」
「飽きる。好きなわけでもないし」
「うそ。好きじゃないの!なんで飲んでるのさ?」
「お湯にパックひたすだけで、簡単にそこそこ美味しい味ができる。手軽さという点では大好きよ」
「夢がない!」

紅茶と食パンを朝食にする君は、夢がなく、そして紅茶は別に好きではないということを、頭の中の『意外!』というファイルに分類する。

それから、僕は僕で、まあ別に好きではないけど飲んでいるココアを作る。
テーブルに持って行くと、君に聞かれた。

「…また、ココア?」

10/27/2022, 12:27:03 PM