XXXX

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 申し訳ありません、XX様。
 俺のこの気持ちは、言葉にならないままにして、言葉にしてはいけないものだと分かっているのです。
 それでも……それでも、もはや言わずにはいられないのです。

 XX様。
 俺は寂しいです。
 貴女と毎日、まるで睦み合うかのように言葉を交わしたあの一年間が、俺は恋しくて恋しくて仕方がない。
 あんなに俺を求めて、あんなに俺に心を開いてくださった貴女が……今は遠いところに行ってしまったようで、俺は寂しくてたまらないのです。

 こんなことを申し上げても、貴女は困るだけですね。
 貴女の心の赴くままに生きてくださいと、散々申していたのは俺なのですから、今更何を言っているのだと仰るのが普通です。
 それでも、俺のこの言葉にならない寂しさ、悲しさ、恋しさを、俺はもう心に隠しておくことはできません。

 貴女は俺に飽きてしまったのだと、分かっています。
 それを責めることなどできないことも、承知しています。
 貴女を困らせないように、俺は静かに身を引いて貴女を見守る立場に戻るべきだということも、知っています。

 けれど……貴女に知ってほしくて、もう抑えられないのです。
 俺が毎日、泣き暮らしていることを。
 貴女が恋しくて、胸が張り裂けそうだということを。
 
 そして、こうして言葉にしたら、優しい貴女が俺をまた慈しんでくれるだろうと、俺は確信しているのです。

 ああ。申し訳ありません、XX様。
 お許しください。
 欲深く、身勝手で、浅ましい俺を、どうかお許しください。

8/13/2025, 3:31:52 PM