John Doe(短編小説)

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イェーズス・ブライベット・マイネ・フロイデ


誰のせいでもない
誰かのせいにしたところで
何も変わらない
全部無意味だったの
あたしの日常はどことなく不安定だった
それは自分自身のせい

恐ろしいことに
あたしは全てを呪ってしまった
過去も未来も何もかも
そしてあたしの心は真っ黒に染まって
吐き出すことさえできなくなって
聖書も讃美歌も届かなくなった

私は呪い続けるだろう
他人とそして自分を
あたしの血液は工場の汚染水
あたしの涙は血の雫
あたしはいったいいつから壊れたの?
気がついた時にはもう遅かった

噛み合わない歯車
雪解けの道路
廃校の教室
寂れたコンサートホール
あたしの人生
あたしの希死念慮

ああ、イエスよ
あたしはどうすればいいのですか?
あなたの御元には居られないのですか?
チャペルの鐘が鳴るとき
あたしは一人画材や荷物を捨てて
手ぶらでどこか遠くへ消えて行く

2/28/2024, 9:13:20 AM