「私とあなたじゃ住む世界が違う 第六十一話」
「な、何かすでにチケットあげる前提の話になってるんだけど…」
「良いじゃありませんか。要りませんから」
「じゃあ、あげるねー」
由里は、男性陣にチケットを渡しました。
「いよっしゃあー、アミダ開始や!」
「俺はコレ!」
「俺はコレ!」
「オイ、コレは俺のだぞ」
「良いじゃん、後で横線引くんだし」
男性陣に寄るチケットの争奪戦が始まりました。
ライブ当日、マンションの住人は章司以外全員が女傑島に行く事になりました。
「章司、本当に留守番で良いの?」
「良いですよ。ライブ行けなかったら意味がありませんから。楽しんで来て下さい」
「志那ー!行くよー」
電車と船を乗り継いて、二時間程で女傑島に着きました。
「スゲー!美女や美少女ばっか!」
ロードは、女傑島の街の光景を見て興奮しました。
「本当に女の子ばっかだね!」
「凄いブランド店の数だな…」
女傑島には、ファッションブランドの店が所狭しと並んでいました。
「あ!ひょっとして、パズルじゃない?」
「イケメン達だ!ヤッター!」
女傑島の住人達は、男性陣を見るなり駆け寄って来ました。
「応援してます!」
「好きです!」
「久しぶりのイケメン達ー!」
「オタクばっかりでうんざりしてたんです!」
「サインして下さい!」
「何か、主催者と客反対だけど?」
女傑島の住人達は、キャーキャーと黄色い声で騒いでいました。
「じゃ、クジに当たった私とスモークとカインドの三人でライブに行って来ます!」
「何か、術使ってそうだけど?」
カインドとスモークとピエロの三人は、ライブ会場に向かいました。
「うわー羨ましいぜ!俺も行きたかったなー!」
「俺達は、ファンと交流でもしようよ」
「賛成ー!」
「写真取っても良いですか?」
「ペアで取らせて下さい!」
「スゴい近寄り様やな…」
残りの男性陣は、女傑島の住人達と交流し始めました。
「たまにはこんな天国も悪く無いな!」
「ガバード、嬉しそうだね」
「そりゃあ、可愛いファンの為に一肌脱いでるからな」
「それは、みんな同じだね」
「コレ、女傑島って言うより天国島だろ!」
「アンバーは凄い乗り気ですね」
一方、女性陣は、
「暇だし、買い物しない?」
「あの集団見てたら、病みそうだもんね」
「幸いにも、この島はブランド店が充実してますしね」
男性陣を尻目にブランド街に行きました。
12/21/2022, 11:06:48 AM