【tiny love】
駅前の小さなカフェ。
その片隅のテーブルで、2人は今日もくだらないことで笑い合っていた。
ひとりはコーヒーのミルクをこぼし、もうひとりはそれを見て肩を震わせている。
周りの視線なんて気にしない。
ここではそれが日常だった。
「はい、ティッシュ。」
そう言って差し出された紙ナプキンを、わざとふくれっ面で受け取る。
そうやって軽口を叩きながらも、お互いのことはちゃんと見ている。
特別落ち込んだ日でも、ここに来ればいつの間にか笑ってしまうのだ。
大きな夢の話をしたり、好きな映画を熱く語ったり、時には「明日は何食べよう?」なんて小さな相談もする。
そんなちっぽけな時間の積み重ねが、いつの間にか特別な宝物になっていた。
「俺らって、なんかええよな」
気恥ずかしさを隠すように、片方がコーヒーを一口すする。
もう片方は鼻で笑いながらも、どこか嬉しそうにカップを合わせた。
ちょっとしたいたずらも、小さな応援も、全部ひっくるめて彼らのささやかな愛。
派手じゃないし、大声で語るほどのものじゃない。けれど、心の奥でずっと温かく灯り続けるのだ。
今日もまた、笑い声がカフェに跳ねる。明日もきっと、それは変わらない。
10/29/2025, 1:51:22 PM