赤崎朱美

Open App

big love

 ビニール傘をさしていた。何のこともない、仕事を終えて帰宅するだけだ。
 街中には雑音が流れている。ラブソングだ。大きな愛がどうのこうの、と歌っている。僕は鼻で笑った。このヴォーカルって不倫してたよな。そういう奴にかぎって売れてるんだから、世間ってのは見る目がないよな。
 大きな愛ってなんだよ、小さな愛だってわからないのに。いや、わからないから軽々しく愛を歌えるんだろうな。それとも、誰もわからないから理解しようとしているのだろうか。
 気がつくと、傘に雪が積もっていた。
 そういえば、来週はクリスマスだったな。だから何だって話だけど。

4/22/2025, 2:59:00 PM