蝉の声がうるさくて、目を開ける。窓を開けながら寝ていたから、風でカーテンがゆらゆらと揺れているのが見えた。そのカーテンの裏に、黒猫が凛と佇んでいた。とても、綺麗だと思った。目の前にいる黒猫は、どこから来たのかは分からないけど。ふわっ、と私が欠伸をした瞬間、風が強く吹いて、カーテンが大きく揺れた。その瞬間、黒猫はどこかへ消えていった。寝ぼけていたのだろうか。私は不思議に思いながらも、眠気には勝てずそのまままた眠ってしまった。
10/11/2023, 1:37:51 PM