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雨音に包まれて


ザーザーザー…


雨が降っている中、
寂しい森の奥深くの集落へと死柄木弔こと志村転孤が
裁判で無罪になり晴れて本当に[志村転孤]になった。
彼は、藤の花がたくさん咲いていてブドウもある
バス停留所へと降りた。


転孤『………』


(廃墟集落みたいだ…)


トンネルの中、バスが通り、トンネルの外で
降りた転孤の表情は優しい笑顔


(人口10人か…)




転孤は、〇〇から貰ったオーロラ傘をさす。
彼は、周りの人々が崩壊しないように特殊な手袋をし、白髪ポニテをして
ワニのロゴが入るファッションブランド
ラコステの黒服を着て、ニコアンドのデニムズボンと
ネイビー色の半袖ジャケットを羽織り、赤いコンバース靴を履いていた。しかし手首は赤く膨れ上がっている。



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[回想]

大量殺人の罪で緊急逮捕された死柄木弔は
自分の血と返り血で血塗れで、倒れたまま
腰縄を付けられ、特殊な鉄で体感ごと拘束されて
手錠もされたまま
パトカーに乗り取調室がある施設へと護送された。
塚内直正と共に、取調室に入ると彼は、体感ごと拘束
されていた拘束具を取られ、腰縄も外されたのだ



死柄木(転孤)
『俺を逮捕、護送して処刑されるべき俺は…』


塚内
『君はそんな罪をしていない。悪いのは、オールフォーワンだ』


塚内は、死柄木の裁判が終わった後に彼に掛けられている手首の手錠を外し自由の身になった



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ズボンから〇〇のメモを取り出す。
〇〇が描いた地図だった
転孤の彼女〇〇は、彼女の祖母が小さな村で、ぶどう店を営んでいたからだ






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[回想]

〇〇
『この日は私、おばあちゃんの店の手伝いしてるの!』

転孤『ほんと!是非、行きたい』

〇〇『来てきて〜』


転孤と〇〇は、笑顔がいっぱいの表情だった


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祖母『あら!転孤くん、いらっしゃい』

転孤『こんにちは』

転孤は祖母に小さな会釈した

(こんな俺でも受け入れてくれる人がいるんだな…)

藤の花、種類豊富な紫陽花もがたくさん咲いて
雨避けのため、ぶどう狩りもできるように
していた

祖母『大きなぶどうよ!家に帰ったら食べて』

転孤の心は救われて敵側だったときは滅多に
出さなかった笑顔を見せた

転孤『ありがとうございます』

そして綺麗な光景を見ている転孤は
客がいっぱい居るのにも関わらず、ただただ
彼が5歳に見た光景と重なった。

(こんな風景、久しぶりに見るな)


客がいっぱいで、自転車もいっぱいで、
車ナンバープレートも見ると
東京、奈良、大阪、京都、大分、福岡、青森と
並んでいた


〇〇『あっ!転孤!』

〇〇は、転孤に近付いてこう言う

『転孤だけ特別パフェを作っているよ!』

転孤『ありがとう』



雨が優しく降り続く度に彼は空を見上げて儚げな表情


(こんな日が訪れるとはな…思いもしなかった)


〇〇からもマスカットを貰い、
彼女とまた会う約束を交わした。


バスに乗った転孤はback number[クリスマスソング]を聴きながら都会へと帰った。

後日、タワーマンションに住む転孤は家に戻り
〇〇と祖母から貰ったマスカットとぶどうをミキサーにかけてスムージーにする。彼の部屋は、緑に包まれた部屋


大きなレコードに嵐の[明日への記憶]を流す



重ね合った心の奥に

喜びと悲しみ

温もりと憎しみ

僕らは巡り逢い

分かち合った日々は

確かにこの胸に焼きついているから




その頃の〇〇は、祖母の店のパフェを食べるカフェで
ヴィジランテ主題歌、こっちのけんと[けっかおーらい]を流して、ヴィジランテに出てくるポップステップの
ダンスに合わせて真似する〇〇
そのダンスをラジオ体操代わりなのだ



今は転孤と〇〇は一緒に居ないけれど
同時の瞬間にぶどうマスカットスムージーを飲みながら
〇〇は、雨水で濡れて太陽の光で輝く畑を微笑みながら見て、転孤も都会の景色を窓ガラスから微笑んで
見ていた




[完]


2025/6/10日と、6/12日の夢を合体させて
夢小説化しました。途中

6/12/2025, 9:31:52 AM