サルモキカラオチル

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春休みはとても長い。
クラス替えの不安。
終わる気配の無い宿題に対する焦り。
人と会う時間が減った今、
この不安を浄化する術が見当たらない。

独りの時間を消化すべく
爛漫たる桜の木の下、歩を進める。
儚き花弁は散り行き、
川面に浮いて連なる。
その姿はまさに魔法の絨毯の様だ。
未だ朽ちぬ花弁もきっともう散ってしまいたいだろう。
最後に川に流れ落ちては
行くべき場所など見当たらないだろうに。
しみじみと思い、また歩を進める。


我々も早く木から落ちる覚悟をしなくては。

3/27/2025, 12:05:54 PM