霜月 朔(創作)

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踊るように



明かりの灯らない、
蒼い月が照らす部屋で、
独り、踊るように、
ステップを踏む貴方。

まるで貴族の様な、
優美で華麗な身の熟しで、
誰もいない虚空を見詰めて、
そっと手を伸ばし、
優しく微笑む貴方…。

僅かに潤んだ、貴方の瞳には、
一体、何方が、
映っているのでしょう?

窓から差し込む月明かりが、
貴方の影を作り出します。
貴方は、とても楽しげに、
踊るように、ステップを踏んでいるのに、
貴方の影は、酷く悲しげに、
何方かを求めて、彷徨います。

大切な人と、踊るように。
独りきりの貴方は、
月明かりが照らす、
静かな部屋の中で、
夢に揺蕩っていました。

9/7/2024, 5:53:41 PM