天音

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ドアを開けると、そこは白に覆われた世界だった。
珍しい、と呟くと、白い息がもれる。
緑の木も、青い屋根も、赤い車も白くて、日常が知らない風景に変わっていた。
かじかんで赤くなった手で白をそっと受け止める。それはすぐ透明になってしまったけど、じゅうぶん。
私もこの世界で、降り続ける白の一部になれた気がしたから。

1/7/2026, 2:37:22 PM