朝六時半。アラームで目が覚める。
いつもなら憂鬱な朝だが、今日の月曜日は祝日だった。
午前中は部活があるけれど、学校がないだけマシだ。
スマホの画面に溜まっている通知を見る。
「〇〇高校ソフトテニス部 2件」
部活のグループLINEだ。
「今日の部活は雪が積もっているのでオフにします」
「各自テスト勉強をしておくように」
すぐに窓の外を見ると、久しぶりに雪が積もっていた。
一面が銀世界になっていて、しばらく見とれていた。
部活がオフなので、朝から勉強してみようと思ったが、どれから手をつけていいのか困っていたら、やる気を失ってしまった。
「はぁ。」
私は今までの人生で苦労して頑張った経験がなかった。
スポーツ推薦で入った高校は、偏差値もそこそこ高くて、この辺りで人気な高校だった。
私は学力が低く、スポーツ推薦で入学した。
周りのいい環境に甘えていた自分がとても恥ずかしくなった。そして、自分の力で合格出来なかったことに、悔しさを感じた。
こんな自分に心底がっかりする。
今日は休みなのに朝からこんな気持ちになりたくないと思い、気分転換に散歩に行くことにした。
❄︎.*
息を吸うとひんやりとした空気が体内に入ってくる。
太陽の光が差し込むと、雪の粒が静かに輝いた。
まだ誰も通っていない綺麗な白い道は、世界に私一人だけしかいないように思えた。
でも、それは孤独感ではなかった。
微かに雪が降り、霧のように舞う。
さっきまで沈んでいた心は、手の上でゆっくり溶けてしまう雪のように、儚く浄化していった。
寒さは相変わらず身にしみていた。
それでも、立ち止まっていた時間は、無駄ではなかったのかもしれない。
そう思えた朝だった。
私はまだ、胸を張れるほど頑張ってはいない。
でも、何もしないままじゃいけないと思えた。
雪に覆われた道みたいに、これから踏み出す足跡は、まだ何もついていない。
帰ったら、机に向かってみよう。
たとえ十分じゃなくても、一歩でいいから。
1/12/2026, 10:21:58 AM