郡司

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朝日のぬくもりに、あたりまくるいきものが居る。
「エゾナキウサギ」だ。大雪山では登山の人が多くても、見かける。日の光がある朝、ちょっと高い岩や石の上に上って、東を向いて後ろ足で立ち、太陽の光で体を温める。見た目は鼠っぽいがネズミではない。目を閉じてじっと光を浴びる姿のせいか、哲学者みたいだと言われたりするのだけど、この哲学者は「舟を漕ぐ」ことも「上った石から目を閉じたまま落ちる」こともある。…そうね、あったまれば眠くなるね。

18才の頃、私は日の光が一日中あたらない場所が苦手だった。まるで太陽の光が必須栄養素のひとつであるかのように、日の光にあたるように行動していた。光合成でもしてたんだろうか。でも「日なたぼっこでウトウト」したことは無い。…うーん、日なたぼっこでウトウトしてないなんて、何だか損しているような気がするのは何故だろう…?

朝日は、夜闇に出た雑多なモノをきれいに追い払う。程度の違いや感覚の良し悪しはあるが、新しきを吹き込む力もある。寒い季節、私は朝の太陽が出るのを待つ。太陽が温める力は、体感できる恩恵なのだ。

…まあ、これから太陽さんギラギラターンに入るんだけどね。

6/9/2024, 3:49:39 PM