手紙ってのは、心の中の言葉を外に連れ出すための小さな旅券みてぇなもんだ。書いた時点で、その想いは自分の心を飛び出して、誰かのもとへ向かって旅を始める。

届くまでに時間がかかることもあれば、思わぬタイミングで相手の心に触れることもある。だけどな、たとえ途中で道に迷ったとしても、その手紙が消えるわけじゃねぇんだ。紙の上に残った言葉は、書いた時の気持ちをそのままに、いつか誰かに届く時をじっと待ってる。

不思議なもんだよな。自分じゃ覚えてもいねぇ昔の手紙を読み返した時、あの頃の気持ちや景色が一瞬でよみがえってくる。時間も距離も超えて、あの頃の自分と再会できるんだ。

だからよ、手紙の行方を気にする必要はねぇんだ。大事なのは、その手紙にどんな想いを込めたかってことだ。誰かの手元に届かなくたって、自分の心の奥にちゃんと残る。言葉が紡がれる限り、手紙はどこかで必ず心にたどり着くんだよ。

手紙の行方

2/18/2025, 11:39:09 AM