紺碧の空に沈む
捨て去った筈の夢で泡立つ天の川
網膜を灼く星々の光
揺蕩う魂は芽吹いた時から自由なのに
体を引き摺る鉛になって
私を底へ縛り付ける
果たして、黄金の果実は泥の味
欲さなければとっくに眠れていたろうに
孤独な鯨は空に鳴く
籠もり気味の祈りは遠く響いて
返る声は砂嵐
幾度と無く繰り返された絶望
浮遊する粒子を舌で転がす
もはや無味の郷愁を巡る大海
帰る場所すら分からない
忘れられた哀しい化物
懲りずに世界は膨張するけれど
停止した思考の中で、尚も星座をなぞる
時を越えて慟哭が響く
ずっとずっと、寂しかった
それは埋まらない穴から滲み出す
探し求めた痛みの輪郭
鈍い心臓がようやく叫び出して
迸る決意は疾く、深海に灯る標を捉える
それでは今宵も語りましょう
昏き壊劫を越える、ただ一つの物語を
(青い青い)
5/3/2025, 10:40:31 AM