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昨日、母がコロナに感染したと連絡があり、抗ウィルス薬が9千円すると聞いて、
1錠九千円なのか、一日九千円なのか…頭の中で計算してしまった。

5日間で九千円と聞いてホッとして、
「抗ウィルス薬を使ってください」と伝えた。

始めにカネの計算を頭の中でしていた自分に嫌悪。

1錠九千円なら、風邪薬で様子を見てください、と言ったと思う。。

今はまだ、母の貯金を切り崩していろいろな代金を払えている。母の介護にわたしのパートのお金も使っているけど、嫁に出てしまった以上、わたしに自由なお金はない。

夫が居ればこそ生活が成立っていて、わたしのパートの収入を、母にも使えることができる。

母は、きっと言う、
「私にカネを使わなくていいよ」

お義父さんもそう…
だから、『すぐもやしてくれ』って、遺したんだと思う。

直葬なんかホントは、誰だって嫌だ。


直葬の場合、
死に化粧も無いし、死ぬ間際は息が苦しいから喘いだままの口は開けっ放し、目も白目を剥いたままできちんと閉じられない。
死んだ時の顔、そのままだった。

そのためなのか、ご遺体との対面は1人数秒。それはそれで、ありのままの姿を家族に遺すという大きな意味があった、とは思う。数秒でもご遺体に対面出来たことは良かった、とも思う。


でも、やっぱり…
母は直葬にはしたくない。
ささやかでも葬儀はしてあげたいし、
節目節目で法要もしてあげたいし、必要な事だと思う。

死んだら死んだで、いろいろ大変。


……なんて、…
まだ分からないのに。

連絡ないから、きっと、
抗ウィルス薬は効いてると思う。


…いろいろありすぎて自分の感情がよく分からない一日だった。


2025/02/12
お義父さんの好きな場所は、自宅の屋根からの夕景だった。夫とお義父さんが、屋根に上がって夕焼けを見ていて、わたしも呼ばれた。

「ワタシはねぇー、ここからの夕焼けが好きなんですよぉー」

あの時の夕焼けは、綺麗だったと思うけど、それより、お義父さんの横顔が満ち足りているように見えて、写真を撮ったのを覚えてる。

好きな場所、自分ち。
それ、素敵だと思う。


2/12/2025, 11:28:08 AM