本数で伝わる想いより、あなたの血肉で赤く咲く花に魅せられたい。言葉なんかじゃちっとも信じられない私の不安を掻き消したいのならやっぱり花を生けて頂戴。いつか枯れる花より戻らない栄光で着飾って、不快なほど薫って、粘着性の愛を滴らせて、私にだけ咲くその花を摘みたい。あなたの日々を摘み取って少しずつ増えてゆく花を愛したい。共有したすべての時間が花びらを散らすその光景を眺めていたい。酷いって思われても私は落ちてゆくあなたの花弁ひとつひとつが一等美しく見えるのよ。単調な言葉では足らないの、私の春。冬の赤薔薇。散る前に枯れて仕舞えば私が最期の愛しい人かしら、ねえわたしだけの永遠の花束。
永遠にしたいのなら瞬間を捨て去って。
永遠の花束
2/4/2025, 1:19:45 PM