書く—書いた記録

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「ところで」
「ところで?」

「雨が降って傘を差していても降り止んのを気づかずに差しっぱなしというのはよくある」
「そうだね。あなたはよく考えごとをしてるしね」

「そうだね。考え事をしていたりすると傘の存在すら忘れてたりするね。手に持ってるのに」
「ありそう」

「あと、あれだね。他の人が傘を畳んで持っているのを見て、雨が止んだのに気づくとか」
「それは、あるあるかも」

「雨なので上というより、水たまりを踏まないように下を向いていて、その水たまりを見て空が青くなってるのに気づくというのもあるね」
「あー、あと水たまりがポツポツしてないとか」

「雨が止んだのに気づいてハッと見上げると、なんか空が綺麗に感じるとか、雨上がりは何か雰囲気が変わってる」
「でもすぐに傘を畳むと、止みきってない雨に降られたするよ」

「そうだね。この辺りは電線もあるから、そこから雨だれがというのもあるね」
「そう、雨が止んでもポタポタするから」

「雨上がりといえば水たまりに虹が映ることはほとんどないんだよね。虹はそこに存在するものじゃないから。水滴がレンズになって光が分離してそれが虹の形になって見える(ように見える)。あくまで目に見える現象ってことだね」
「長い!見えそうなイメージがあるけど見えないのかー」

「まあ視覚現象は脳の中にしかないんだけどね。虹もつまるところはそのひとつというわけだ」
「あ、なんで虹の話かと思ったら虹が出てる!」

「そうそう、あとはなかなか傘を畳まない理由として相合傘をしているときとかね。今みたいに」
「!」


お題『水たまりに映る空』

6/5/2025, 8:16:38 PM