Acogare

Open App

あの夜、空の西側が確かに燃えていた。
金色に輝く大きな太陽は見事に全てを赤く染めた。
街ゆく人は沈む夕日の美しさを共に楽しみ、笑い合い、中には余りの美しさに涙を流し思いを馳せる人もいた。
夕日の燃えるような赤さに、
青い海すら赤く染めてしまう偉大さに、
みんな魅了されてゆく。波が広がってゆく。
人々が皆、其方の方を眺めていたとき、たった一人
京太郎だけは逆側を見つめていた。
其方は真っ暗で、もう夜がいた。


誰もが西側の沈みゆく夕日に魅了される中、
京太郎は嫌な程、夕方の東側に魅了されてしまった。

4/8/2026, 6:47:17 AM