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昔、私が子供だった頃。
一時期だけ遊んでいた友人がいた。
その子は物知りで、そのくせ最近のことは
よく知らない子だった。
だからこそ、初めにその子が未来人なんだと
そっと打ち明けられた時に笑った覚えがある。
その子は色々な未来を語ったけど
全て夢物語じみていて
その子は色々な過去を語ったけど
どれも私達の知る歴史とは違ったから。
何よりその時私達の生きていた
その時代のことを何も当てられなかったから。

その子はいつしか居なくなり
私もやがて大人になった。
夢物語じみた進化を遂げた世界で
間違いの全てが正しく修正された世界で
遠足に行く我が子を見送る。
あの時の子によく似た子供を
これからタイムマシンに乗る子供を。
あの、何一つ正しいモノが無いと証明された
私が子供だった時代の時間へと。

‹友だちの思い出›


今はどうだか知らないが
わたしが子供の頃は
恐竜絶滅の一説に
隕石というのがあった
図鑑の挿絵にあったそれは
大抵昼間の景色に火球の降る
コミカルに見えて相当に
恐ろしいだろう光景で

でもあるいは
そうあるいは
それが夜の景色だったなら
もしかすると
それはたいそう美しい
流星雨に見蕩れて絶命できたのかもと

‹星空›

7/7/2024, 9:15:31 AM