秋風に当たりながら、私はスケッチブックに自分の世界を描いていく。現実なんかよりキラキラしてて、きっと平和な世界を思い描く。少し強く、秋風が吹く。その瞬間、現実に引きずり戻された。スケッチブックから目を離して、目の前の噴水広場に目をやる。肌寒くなってきたのに、子供たちがきゃっきゃと元気に鬼ごっこをしている。それをみている大人たち。どこか、暖かそうだった。現実もいいかもしれないと思って、秋風に当たりながら頬が緩んだ。
11/14/2023, 12:09:05 PM