アンソニーは海が見える所で歌っていた
「♪〜」
彼の歌声は、静かな海に優しく響き渡る
背後の茂みから誰かの足音が聞こえた
アンソニーは足音を聞いて身を隠した
茂みから少女が現れた
『あれ?歌声止んじゃった。確かにこの辺辺りから聞こえたのに、誰もいないや。』
〈おーい、用事は済んだか〜?早く来ないと置いて行くぞ〜。〉
『あ、お父さん待ってよ〜』
アンソニーは少女が遠くへ去っていくのを確認して、元の場所に戻ってからぼんやりと海を眺めていた
「ここ、静かだから人がいないところかなって思ってたんだけどな〜。まぁ、次からもうちょっと気をつけていようかな。」
人の気配がないのを確認したアンソニーは再び歌い始めた
「♪〜」
彼の紡ぐ歌は優しくも、切なさを帯びていた
10/19/2025, 11:45:38 AM