梨彩

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『あの頃の私へ』

そう書かれたこのアプリの通知を見た私は、どの頃の私にするべきか迷った。
今日の夕食を食べながら考えてみた。今日の夕食も美味しかった。そして夕食を食べ終わった今でも迷っている。
今日で2回目であるが、テーマに沿った文章を書くのは私にとってなかなか難しい。昨日に引き続きこんな感じで始まってしまう。

あ、そういえば。小学校6年の時に10年後の自分への手紙、或いは作文を書いて、最近それ読んだな。
正直、内容はほぼほぼ覚えていたため、驚くことも感動することも何も無かったが。
あの頃思い描いていた自分、なりたかった自分には未だなれていない。そもそもなりたいと思っているのだろうか。自分のことなのにそれがよく分からない。私は今、何になりたいんだろう。2年勤めていた仕事も辞め、バイトもしていない状況が数ヶ月続く。何度明日やろう明日やろうと言い続けたか。バイトの目星はつけている。後は証明写真を撮りに行って、面接を受けるだけなのだが、そこから数ヶ月経っている。さっさと行けよって話なのだが、何故だかそこからは足が重くなる。
何故だろう。メイクが面倒臭い。
それは何故。自分に自信がないから。
もしも、それが変だったら。何が正しいのか、自分に合っているものはなんなのか、どうすれば良いのか何もかもが分からない。カウンセリングの先生が言っていた通りだ。私は自分で選択が出来ない。何かをすることが異常に怖い。
なんてダメな人間なのか。我ながら呆れて笑えてくる。
あの頃はそれなりに夢があったけど、今は何をしたいのか本当によく分からない。あの頃の夢が今では枷のようにも感じる。大人になればメイクとか自然と出来て、自然と「大人」になるものだと思った。現実は全然違うな。

あの頃の私は今の私をどう思うだろうか。





5/24/2024, 2:20:59 PM