昨日の分も合わせて、今回は2本立てです。
「愛情」 「終わらせないで」(←書けました!!)
------------------------------------------------------------------------「愛情」
自分はロボットです。
自分の役目は博士の代わりに毎日仕事をこなすだけ、そう思っていました。
ですが、博士は自分が思っていることとは違うことをしていました。自分に優しく接してくれたり、システムエラーなどが起こってもすぐに直してくれたりしました。このとき、自分には感情がないはずなのに、特別ななにかが心に記憶された気がしました。
ある日、博士が突然倒れました。
自分には何が起こったかすぐに分からず、人間で言うパニックに陥りました。
パニックになっている自分に、博士は優しく、寂しそうに言っていました。
「…ごめんね…私がいなくなっても××らしく生きるんだよ…」
博士が発したコとばの後、博士の胸からなり続けていた音が静かになりました。
そのとき、自分はやっとあのときの『特別なキモチ』が分かった気がしました。
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「終わらせないで」
私はデータの中に生きている。
データを記録した人は"現在の私"だ。私はデータとして記録されている"現在の私"から見た"過去の私"だ。
ある日、データを記録した"現在の私"がデータの整理をしていた。データの記録は本人しかできなく、そのデータの "削除" も本人にしかできなくなっている。
その"現在の私"は何を思ったのか次々とデータを削除していった。
もちろん、記録されているのは大事なこと。
その記録データを"現在の私"は迷いもなく削除していった。
次々とデータが削除され、ついに私の番が来た。
正直、怖かった。"削除"されたら私はいなくなる。
そう、思った。だから、届かなくてもいいから私は"いまの私"に自分の気持ちを限界まで込めて言った。
《私の"人生"を…『終わらせないで』》
11/29/2024, 9:38:34 AM