日の出
いつも朝の5時半に起きている。
今の季節、まだ太陽はのぼっていない時間で、まるで夜のよう。
鳥たちも起き出しておらず、とても静か。
一人暮らしの部屋で、フロアライトを、ぱちり。ぱちり。
顔を洗って、ご飯を食べて。
そうしていると、カーテンの隙間から淡い光が入ってくる。
太陽だ! そう思ってカーテンを開けるけど、やっぱり外は、ほの暗いまま。
太陽は、夜に輝く一等星の、1560億倍の明るさ。
そんなに強い光を持っているのに、まだのぼりきらない時間だと、こんなにもほのかで、優しく、弱々しい。
表面温度も6000度なのに、温かさもまだ届かないくらい。
近付けば消し飛んでしまうような存在なのに、こんな時間では頼りないくらいなんだけど、それでも希望を感じるくらい、少しずつ明るく、温かくなっていく。
太陽は神様が創ったって、聖書に書いてある。
そうなんだろうな、と思う。
ちいさいほうの光には月と名付け、夜を。
おおきいほうの光には太陽と名付け、昼を。
本を読みながら朝を過ごしていると、部屋のフロアライトなんて負けてしまうほど、太陽の温かな光が入り込んでくる。
おはよう、世界。
神様が創った世界。
ひどいことも多いけど、悲しいことも多いけど、決して変わらない良いことも多いから、太陽は明るくて温かいことを、忘れないように。
おはよう、世界。
1/3/2024, 11:38:22 PM