いとだま

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身体投棄未遂

 いつまでも捨てられないものといわれて、真っ先に思い浮かんだのは、自分の体だった。布団の中で、まるで胎児かのように丸まっているこの肉塊のことであった。
 もし、この体を捨てるのなら、燃えるごみに出せばよいのだろうか。しかし、どうだろう。不完全燃焼のまま、何年も過ごしてきたこの体はきっと、簡単に燃えないに違いない。とはいえ、再利用なんてのはもってのほかである。
 粗大ごみ、というのも悪くないかもしれないけれど、私は矮小な存在なのだから、ごみ袋に軽く三人は入れる。やっぱり、燃やすのがよい。
 まあ、こんなことを考えても結局、いつまでも捨てられないのだけれど。

8/17/2023, 1:37:29 PM