『届かぬ想い』
桜が散り、葉となり、枯れ落ちて、雪が積もる。だが、桜の木はそれだけで終わらず、次の春にはまた花を咲かすのだ。
花鳥風月、なんて言葉は桜にこそふさわしい。俺はそう感じている。四季とは、恒久に変わらぬ不変のものだ。例え存在しなくなったとしても、人はそれを語り継ぐに違いない。そうやって人は生きてきたのだから。人の営みとは、そうして加速していくものだろう?何度も見て来たよ。
桜は、季節によって姿を変える。だから言うなれば、変化の縮図だ。綺麗な姿だけではなく、散った後でさえも風情がある。ほら、立派な花鳥風月だろう。
長生きする桜はそうやって、普遍と変化の中で揺れ動いているのだ。
いつか、眠りにつける時には、桜の散る中で眠りたいものである。
……まぁ、俺が眠りにつけるのは、桜すらない無の中なんだろうが。
4/15/2026, 11:21:38 AM