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最寄駅が終点にある電車で座れた時は、帰り途で最も嬉しい瞬間だと思う。
乗り過ごす心配もなく、心置きなくうたた寝もできるチャンスが持てるからだ。

やがて宵の口になるにつれて、車窓からの眺めがより一層美しく感じる。
そうして終点に着く頃には、もうすっかり夜の空間に変わっていた。
ほんの少しだけタイムワープしたかのような、そんな不思議でなんともいえない感覚にとらわれるような-でもその哀愁の漂うこの時間が好きなのだ。

またいつか、どこかへ引っ越しすることがあったら、次の場所も終点にある駅だといいな。

ひっそりと決意するのだった。


8/10/2023, 12:59:45 PM