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『鏡の中の自分』

 私は疲れていた。
 1日の中で数時間の間、動けなくなる時がある。
 意味もなく叫び出したかった。
 「たすけて」と言いたかった。言っているつもりだった。
 でも、周りは気づいてくれなくて、
 どうして気づいてくれないのかって、泣いて、鏡を見て、納得した。
 
 鏡に映った私は、思っていた以上に普通だった。
 顔色が悪いとか、疲れてそうとか、そういうものを、
 目の前の自分からは感じられなかった。
 元気だとは言えないけれど、
 ものすごく疲れているとも言えなかった。
 普通の、その辺にいる高校生と変わらなかった。

11/4/2023, 9:17:21 AM