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クッションに泥濘む身体
窓を叩く雨粒の音
起こそうとした頭は撫でるよう
再び深く沈まされる

もう行かなくちゃと腕を叩き
まだ行かないでと頬がすり寄る
もう少しもう少しだけと
冷たい身体が吐息と混ざる

今年も用意されない帰り道
最初から
捕り殺して連れていけば
悲しくならずにすんだのかな


‹降り止まない雨›



わたし
あの日のわたし
悩んでいたわたし

沢山の後悔をした
何度も何度も振り返った
分かっていた事を分かっていた通り喪った

それでも
確かに希望があった
知っていたものを知っていた通り得た
間違いようのない
確かに幸福の道だった

きっと
もう一つの道を選んでも同じだった
悔やんで失ってそれでも
確かに希望と幸福を得た

だからわたし
あの日のわたし
どちらを選んでも正しかった

それでも
悩んでいたわたし
あの日のわたし
もしも覚悟があったなら
もっと勇気があったなら
自分で道を拓けたなら
何も後悔しない道を
一つも失わない未来を
わたしは

‹あの頃の私へ›

5/25/2024, 9:41:04 PM