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祈りの果て(オリジナル)

いじめにあっていた小学校時代、いじめっ子がいなくなってしまえば良いのにと、神に祈った。

学校が荒れていた中学時代、不良の暴力に対する恐怖から、先生の言うことを聞かないヤツらにはバチが当たれば良いのにと、神に祈った。

思春期の高校時代、友達と秘密にする約束で好きな人の教え合いっこをしたところ、クラス中にバラされ、裏切りによるショックを受けた。「釣り合わない」と陰でクスクス笑われて、憎悪が募った。死んでしまえばいいのにと、神に祈った。

大学時代、付き合っていた彼氏が三股していたうえに貸した金を持ち逃げした。こんな最低な人間は今後他の人にも迷惑しかかけないし、生きている意味なんてあるんだろうか。もっとひどい人間に同じような目にあわされるか、天罰が下れば良いのにと、神に祈った。

就職した会社は、パワハラとセクハラが酷かった。残業も多い激務なブラック企業だったので、毎日会社に行くのが嫌だった。電車が事故で止まれば良いのに、あるいは職場が火事で燃えて、全て無くなってしまえばいいのにと、神に祈った。

祈りの果てに。

結局、何も起こらなかった。
誰も、呪いのような祈りを、聞き届けてはくれなかった。

でも、それで良かったと思う。
これしきの恨みで祈りが叶ってしまっていたら「己のせいで人が死んだ」と罪悪感に苛まれるところであった。
どれも、今思えば死に値するほどの事ではない。
誰もが夢想する類いのこと。

祈りでは、何も叶わないと知った。
叶えたい事があるのなら、自ら動かなければ。

だから、
動こうと思う。

私の唯一の友であり、心の安らぎである飼い猫を無惨に殺したあいつ。
未成年だからと罰せられなかったが、反省もせずに同じ事を何度も繰り返しているあいつ。

死には死を。

11/13/2025, 12:15:27 PM