どれだけ君を驚かせようとしても、いつも冷静な顔してするりと回避されていた。何百回やっても君に勝てた一度たりとも事はなかった。
あれから何十年の年月が経ったのだろう、私は今日も一足先に雲の上で待ち続けている。いつか君が土産話を沢山持って此方へやってくることを待ち焦がれて。
今度君に会えたなら、後ろから背中をトンと押して驚かせてやろうと決めている。初めて君に勝てるチャンスだ、逃してなるものか。背を押して振り向いたら、私は間抜け面した君にこう言ってやるのだ。
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『わぁ!』
1/27/2025, 8:41:45 AM