霜月 朔(創作)

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嵐が来ようとも



私はずっと独りでした。

家も無く、襤褸を纏い、
泥水を啜って生きている私を、
皆、見て見ぬ振りをしました。

だけど、貴方は違いました。
こんな私を連れ帰り、
食事を与え、服を与えて。
風呂に入れ、部屋を与えて。
教育を施し、仕事をくれました。

そして何より。
貴方は私に、
優しさと愛情を、
与えてくれたのです。

貴方が居てくれれば。
例え嵐が来ようとも、
怖くありません。

私はもう。
嵐の激しい風雨に、
怯えなくていいのです。

だって。
貴方の腕の中は、
何処よりも安全で、暖かくて、
安心できる場所なのですから。


7/29/2024, 5:34:10 PM