[揺れる熱情]
恋とは、心の中で想いを募らせるものなのかもしれない。
君と出会って、好きが生まれて、心の中には自分以外の誰かが住んでいるようだった。
けれどもそれは、一本道で誰ともすれ違わないようなもので、眼圧検査の機械と同じように、地平線の彼方にはあなたのシルエットが蜃気楼として浮かんでいた。
そんな遠くのものに振り向いてもらうには。
声高らかに、純粋無垢に、頭のてっぺんから身体の芯を突き抜けさせ、息を大きく吸って、踵にじわりと熱を込めた。
口の形は「あ」の文字で。
〈愛を叫ぶ。〉
5/11/2026, 4:58:26 PM