髪も肌も
全てが白くて
美しい少女。
彼女は私に居場所をくれた。
親友。
その名が相応しいか、
私一人では判断しかねるけど
まあそれなりに親しい仲だった。
突然現れて
毎日泣いていた私を、
ぼーっと生きていた私を、
連れ出してくれて
居場所をくれて
慰めてくれた。
天使がこの世にいて
白く清く美しいのなら
彼女は天使だろうと思った。
でも違った。
彼女は人間ですら無かった。
たまたま見てしまっただけなのだ。
私が白雲峠に
足を踏み入れてしまっただけなのだ。
彼女は1つずつ話してくれた。
まるでガラス細工を扱うみたいに。
彼女はネブラスオオカミというオオカミの長らしい。
少女の見た目でも
歳はかなり行っているのだとか。
私の前に現れたのは、
白雲峠からいつも見ていて
今にも死にそうな顔をしていて
心配になったからだと。
決して不意打ちして食べようとか、
恐怖で従わせようとかではないと。
私は彼女を信じた。
人ならざる者を
簡単に信じてしまっては
いけないのかもしれないけど、
それでも信じずにはいられなかった。
私を救ってくれた
小さな少女のことを。
"Good Midnight!"
そしてネブラスオオカミは
専門機関に追われていて
見つかってはいけないらしい。
だから…と
彼女は口を噤んだ。
私はその続きがわかった。
だからなるべく優しく、
暖かく、
手を握ってこう言った。
泣かないよ。
これが最後だとしても、
あなたがオオカミだったとしても。
3/17/2026, 4:20:29 PM