12/31日寮のベッドの中、今年1年を振り返る。
学園に入学し、友達もでき、気になる相手もできた。
それなりに実りのある1年だったように思う。
自分は訳ありで寮で1人寂しく年越しだが、あいつは今頃実家で家族と過ごしている頃だろうか。
感傷に浸っていると、スマホが鳴った。
枕横に置いてあるスマホを手に取り、画面を見る。
あいつからだ。
慌てて通話ボタンを押す。
『おー、お前のことがやっぱ気になっちまって。
今、除夜の鐘が聞こえてるんだが、お前にも聞かせてやろうと思ってつい電話しちまった。聞こえるか?』
「ああ、聞こえる」
あいつが俺の事を気にかけてくれていた事が嬉しい。
自然と顔が綻ぶ。
『早く帰る予定だから。戻ったらどっか初詣にでも行こうぜ!』
「いいな、楽しみだ」
『じゃあ、またな。良いお年を』
「今外か?寒いから風邪引くなよ
お前も良いお年を」
12/31/2024, 1:24:04 PM