全てを投げ出して、私はここにいる。
授業中、止まない人の声に嫌気がさして、私は逃げた。走り出した足は止まることなく、どんどん軽くなっていく。「あぁ、このままどこまでも行けそうだ」鞄を投げ捨てて、ジャケットを脱いで、踊るように前へ進む。家への帰り道、いつも通る橋の上で私は立ち止まる。いつもは騒がしいこの橋も、川の流れる音しか聞こえない。青い青い空に応えるように、私は川へ落ちていった。
。。。という夢を見た。六時のチャイムが響きわたる。「なーんだ、夢か。」そう呟いて、私はまた手に顔をうずめた。何時になっても、もう、誰の声も聞こえない。秒針の針の音が、静けさをより際立たせた。
「静寂に包まれた部屋」
9/29/2024, 11:30:45 AM