夏の夜の道を歩く。

こんなに遅い時間に歩くのは久しぶりだな。

人混みの中でそんなことを思いながら、また思いをめぐらす。

あなたは優しい。
こんな私を褒めてくれたね。
真剣な目で、真っ直ぐに。

あなたはきっと、いい先生になる。
絶対なる。
とても優しくて、生徒に寄り添える
そんな先生になる。

まえ不意に聞かれた時は上手く答えられなかったけど、今なら言える気がします。

あなたはとっても褒め上手です。
全然ダメな私を、褒めることが出来る。
きっと心の中では違うことを思っていたでしょう。
けど、そんなこと1ミリも感じさせないような
真剣な声と顔で。

そんな目で見られたら、自分も少しは頑張れてたのかもって思っちゃいます。
でも違うから、だから、悔しい。


あなたは将来いい先生になって、きっと生徒からとっても好かれる。
それを想像すると、少しだけ、苦しい。
あなたの幸せが1番なのに
あなたに笑ってて欲しいのに。
他の子には教えないで、
そう思ってしまう私を、許してください。

だってみんなが、あなたの良さに気づいてしまう。
から。

あと何回あなたと話せるかな。
会えるのかな。
もう実はそんなにないのかもしれません。

そう思っていると、なぜか頬が濡れていた。

空を見上げる。
真っ暗な空。
雲で月も星も見えないけど、
涙が溢れないように上をむく

嗚呼
いつの間にあなたをこんなに大切に思っていたのでしょうか。

…
生理だから情緒不安定なんだ
そういいきかせて、前を向く。


また明日も、素敵な一日を。

8/2/2025, 2:27:03 PM