執筆中…
天気予報で明日に傘マークがついていた。初めてふたりで出掛けるせっかくの日なのに、晴れてくれない。予定を組んでから何日も悩んでようやく決めた服装も晴れたときを想定していたのに。
いつもより早く目が覚めて時計を見たらまだ5時前。耳をすますと雨の音がして、20%に賭けた願いが叶わなかったことを知った。
「雨だけど、予定変更する?」
簡潔なメッセージが届いた。目的地の天気予報を調べて、予定より1時間後に曇り予報になっていることに望みを託して、小雨なのでそのまま行きませんか、と返事した。
崩れないようにいつもより入念に、それでも自然に見えるように髪をセットした。一本早い電車してしまったけど、それでも約束より早く着ける。
スマホを握りしめながら降りた西口、見回すともう到着していたから慌てて前髪と襟元だけ整えて声をかける。
「雨でむしろ空いてそうだね。」
ポジティブなところが好きだな、なんて思いながら並んで傘をさす。流石に見頃だから目的地に近づくに連れて人も増えてくるけど、晴れていたらもっと混んでいたのだろう。
4/21/2024, 3:42:37 PM