この時期になると、冬は毎日やってくる。
冬になると、一層きみに会いたくなった。
冬になると、一層きみと手を繋ぎたかった。
冬は一層、きみと一緒にいたかった。
冬になると、きみは不服そうな顔でマフラーを鼻まで引き上げた。それがどこか悲しそうで、悲しくて。
一人で先を歩いて、振り返ったとき、きみはいなくなっていた。
きっと冬に攫われてしまったんだ。
明日、冬がやってくるまで、きみには会えない。すごくすごく、寂しかった。
題:冬は一緒に
12/18/2024, 10:36:29 AM