22時17分

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風と花粉ほど、相性の良いものはない。
僕のイメージでは、虫媒花みたいに、花の蜜に誘われた虫や蝶や昆虫やらの口に付着して、それがほかの花へ点々と受粉作業をやってくれると思っていた。それは草花の話だった。
草花たちは、広範囲に咲かなくてもよいので、風に乗って遠くへ……という発想を持たなくてよい。虫に付着しやすいように、若干うるおいがあるとかないとか。

それに比べて人類の敵ことスギは、草花とは違う。図体のでかい樹木であるスギ花粉は厄介だ。風に飛ばされるため、花粉は明らかに軽量化されている。
緑色の葉が、わさぁと振ると、大量の粉が出る。きな粉みたいだ、とか、花粉症になる前は思っていた。(今も花粉症ではない、と心のなかでは思っている。認めたくないのであろう)
多分、春一番などに合わせて、風が吹く時期を知っていて、いつからか大量生産しているに違いない。

花粉症なのかは分からないが、春になると顔の皮膚が荒れてしまう。アトピー性皮膚炎を持っているためである。だから、先ほどの花粉症ではないと思っているのは、アトピーだと思っているからなのだ。

乾燥肌用クリームで、冬を乗り越えようとして、乗り越えた! と思った所で春なのか初夏なのか分からんのだが、気温が上がって暑くなると頬やおでこなどがちょっと厄介なことになる。
ステロイドを塗ればなんとかなるが、ドラッグストア等で販売している非ステロイドでは全然効かない。塗り薬がキレたら皮膚科に行かないといけない。
嫌だなぁ、あの皮膚科。春にいったらさ、花粉症の検査されて偽陽性とか言われてさ。花粉症の薬出されたんだよね。ヤブ医者だよあれ。だから、行きたくないなぁ、って思いながら、乳液とかでごまかしてるの。で、無理だったらステロイドの力を借りて、いったん治って、また油断して掻いちゃう。
で、皮膚が赤くなって「あっ……」

5/2/2025, 9:26:13 AM