『あたたかいね』
ストレスが重くのし掛かる。さまざまなことが引き金となって、頭の中にある鉛が主張する。
ちょっとしたストレスの発散として、好きなお菓子を食べる。美味しくて次から次へと手が伸びる。
次第に手が止まらなくなる。満腹感を感じ始めるが、口元は動き続ける。口の中の物を飲み込むたびに頭の中が軽くなる。
胃がはち切れそうになる。苦しくてトイレに向かって這う。着くなり人差し指と中指を喉奥に突っ込む。一瞬息ができなくなり、無惨な形となった物たちが吐き出される。
何度か繰り返す。顔は涙と涎で見せられたものじゃない。頭の中は何もなくなり、何があったのかも思い出せない。何も思い出せないなか、指先に残った温度だけを感じている。
1/12/2025, 9:17:01 AM