茜寧

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「部活、辞めたい。」

君はいきなり、電話でそう言った。

「え、なんでなんで?何か困ったことがあるなら相談して」

君は、重い口を開いて心の内を話してくれた。

「え、でもでも」

私は、君の心を受け止める余裕がなかった。

どうしても、やめて欲しくなかった。

余裕の無くなった私は君の気持ちなど考えずに呟いた。

「あなたがいるからマネージャーになったのに」


あの頃の私には、それが精一杯出した好きの形だった。

10/19/2022, 3:14:50 PM