踏青

Open App

下らぬ話2

 ……やぁやぁ。ご機嫌いかがかな。時間があるなら、ちょっとした俺の無駄話にでも付き合ってくれないか。まとまりがないかもしれないけど、少し聴いてくれよ。
 最近は無限と循環とか、現実と幻想とか、愛と倫理とか……まぁつまらないことかもしれないが、相対的に何もしていない時間が増えたんだけど、その分はこんな思索に費やしてるよ。まぁ…今から話すのは、矛盾について何だけどさ。
 …俺は触れたいものがあるんだ。けれど、触れるのが怖いから触れたくない。より具体的に言えば、ある対象がそこに在るとするじゃない。そして、それに接近することで触れることができる。けれど俺は、自分の指先がそれに触れることが、そのものを壊してしまう気がして、完全に触れることを深く恐れるんだ。ゆえに、俺は距離をとろうとして、その対象から遠ざかるんだ。……そして、それをじっくりと観察する。……でもね、こうしているうちに…俺の目は、しだいにぼんやりとしてくるんだ。…視力を奪われるような感覚さ。……そのうち、自分の姿すら…見えなくなる……。







……


………

……?
































……ああ、悪いね。…それで……なんだ、俺が俺でなくなってく感じがして(はは、何を言ってんだか…)。…ゆえに、もう一度だけ触れに行こうと、元の場所に向かって歩き出すんだ。……けれど、俺がいた場所はどこにあったんだ?気づけば、景色が変わっているのさ。おかしいだろ?かくて、もと居た場所を思い出すんだ。けれど、どうにも思い出せないんだ。俺は…きっと記憶も、そして"決定的な何か"も失っているんだ。時間を経るにしたがって、俺がいた場所も……俺が求めたものも……そして……この俺さえも失われていくんだ。全く…時間が憎いよ。俺はまた独りになったんだ。
 でも、もっとひどい時もあるんだ。それは目隠しの状態で、手探りでさまよう時さ。そこには俺の姿も、見える物も、立っている位置も、何もないんだ。ただ…聞いて、触れることだけが、俺に許された全てだった。
 そんなとき、たまに聞こえてくるんだ。闇の中から俺を仕切りに呼ぶ声が。俺は堪らず、その声の方へ近づいて、その"見えざる他者"に触れようとするんだ。けれど、これは夢か現実か。夢ならば、それは触れた直後に砂となって消えてしまう。現実ならば、その手は空をかいて、触れることすら許されない。​…そんなことが何度もあった。そして─────俺は堪らず、言葉を捨てて、さながら叫ぶ。この胸を焼く苦しみを誰かに訴えたいんだ。……でも、俺の声は誰にも届かない。……きっと、俺の周りには誰もいないから。
 ……以上が最近の出来事だよ。ただ、2週間ほど前から、自分の頭がおかしくなりそうな時があるんだ。何か言葉に直さないと、俺が俺でなくなるような気がするんだ。そして、最後に。(鼻につくようなことを言うようだが)…あなたもこうはならないように、どうか、永遠に、ご無事で。

X @Dasein_7539

3/30/2026, 10:12:56 AM