「ただいま帰りましたぁ」
リビングのソファに座っていると、玄関の方から愛らしい声が響き渡る。
俺は彼女を迎えに玄関へ足を向けると、俺の姿に気がついた恋人は嬉しそうな顔で俺に飛びついてきた。
「おかえり」
「たたいまです〜」
「疲れた?」
「疲れました〜」
そう言いながら頭をグリグリしてくるのが本当に可愛い。
一緒に暮らし初めて数日。
遠慮が少しずつ減ってきて、ようやく〝ふたりの生活〟を過ごせるようになってきた。と、思う。
初日は〝ただいまのハグ〟も少し遠慮がちだった。彼女からハグしたいって言ってきたんだけれどな。
彼女がどういう意図で〝ただいまのハグ〟を希望したのかは分からないんだけど、数日やっていて俺が感じたのは安心感だった。
だから、俺自身もこのハグに対して遠慮しなくなってきていた。
「えへへ〜」
嬉しそうにぎゅっと抱き締めてくれる。今日はいつもより長いから、もしかして疲れているのかな?
そんなことを考えながら、俺も彼女を強く抱き締める。
こういう日々を積み重ねて、当たり前にして行けたら嬉しいな。
おわり
四七一、ふたり
8/30/2025, 1:10:35 PM